講師コラム

「やり方」より「あり方」

2016.04.02堀内コラム「堀内道場」

 整髪剤、蛍光灯、インスタントコーヒーの空きビン、ペットボトル、雑誌、空き缶。これらは子どもたちの通学路付近に捨てられていたゴミです。ある日「日曜日仕事休み?」と聞いてきた次男。どうやらこれらのゴミが気になったらしくゴミ拾いをしたいという事でした。

 路肩にポイ捨てされたゴミのことは知っており、誰かが何とかしてくれるのでは・・・という人頼みな考えが恥ずかしくなりました。子どもたちが見ている親の姿は口にする「言葉」ではなく、「行動」です。汗をかきながら家族でゴミ拾いをしました。

 子育ては「やり方」以上に「あり方」が大事と聞いたことがあります。「こんな方法」「こんな手順」「ここに気を付けて」と「やり方」の方がわかりやすいので、「やり方」で何とかうまくやろうとしてしまいます。しかし、土台となる「あり方」すなわち心の「あり方」が伴っていないと瞬間的に表面上だけがうまくいったように見え、長期的にみるとうまくいかないことの方が多いです。「どんな思い」「何のため」という子育てに「あり方」を示すものこそ親の「生き方」であり「行動」です。

 受験勉強も同じだとつくづく思います、最近は魚を釣ってあげるのではなく、釣り方を教えてあげることが大切だと言われています。それよりもっと大切なことが勉強の「あり方」だと思います。「なぜ勉強するのか」「幸せになるとは」目に見えない根の部分を育てることは大切です。

 きれい好きと思われる次男ですが、彼の周りはいつも鼻をかんだティッシュでいっぱいです。ゴミではなく宝物なのだそうです。将来、ゴミ屋敷の主にならないか心配です。